はじめまして、クラフトムービー開発・運営責任者の豊田です。

長い開発期間を経てようやく昨年の年末にめでたくサービス開始となりました。現在、この文章を読んでいただいてる方は少なくともこのクラフトムービーに興味を抱いていただいた方々だと思いますので、ちょっと長くなりますが開発に至った経緯を説明させていただきたいと思います。

クラフトムービー開発に至る経緯

実はこのクラフトムービーは、『いっしょにつくろ』という2008年から運営している、結婚式の生い立ちムービーやエンドロールをお客様自身で制作することができるサービスの進化版となります。『いっしょにつくろ』では、1000組以上にも及ぶたくさんのカップルが結婚式の演出ビデオをご自身で作り、我々運営スタッフもそれを全力でバックアップしてきました。

その運営の中で、お客様からたくさんのお礼や感謝の言葉をいただくと同時に、たくさんの要望や意見もいただきました。しかし、それらすべてを『いっしょにつくろ』のシステムに反映させることは非常に難しく、更にはインターネット上の技術の劇的な進歩やスマートフォンの登場で、お客様のあらゆるニーズに対応できなくなりつつなってきました。それでとうとうこの『クラフトムービー』の開発を企画し、開発をスタートしたわけです。

幾多の問題を乗り越えて完成したこの『クラフトムービー』は、そういった前回のサービスのお客様の要望や意見を全て反映しただけでなく、スマートフォンでの利用も考慮して完全に一から設計した無限の可能性をもつWEBアプリです。ソフトのインストールやダウンロードなど一切不要で、ログインするだけで使用できる画期的な映像制作システムなのです。

オリジナルビデオ制作の難しさ

クラフトムービーを開発するにあたり特に考慮したものは、『使いやすさ』と『オリジナリティ』と『低価格』です。単純に動画を編集したいのであれば、お金を出して動画編集ソフトを購入するのもありでしょう。しかし多くの動画編集ソフトは金額が高価で、何でもできる分操作が非常に複雑で憶えることも多いのが現実です。たった一度の結婚式のために、わざわざソフトを購入して時間をかけて憶えて一から動画を作ってくのは非常に面倒な話です。更に、そういったソフトには、いわゆる動画素材というものが最小限しか用意されていません。当然、こだわりのある結婚式にあった動画を作りたい方は、素材を別途購入する必要まであるのです。そう考えていくと、業者に丸投げしたほうがいいじゃないかといった考えになり、結局多くのカップルが業者に丸投げするといった形に落ち着くのです。

しかし、映像業者の提示する価格は非常に高価です。特にオリジナリティを追及すればするほど、追加予算が発生します。理由は簡単です。映像制作をしたことがある方であればわかると思いますが、映像編集は非常に時間がかかる作業なのです。それもお客さんはほとんどが素人なので、具体的な演出提案ができません。とりあえず、お客さんの抽象的な意見を元に業者が仮に動画を作成し、お客さんがそれを見て良し悪しを判断するしかありません。そういったやり取りが2度3度繰り返されると、それだけでも多額の人件費が発生してしまうのです。これは仕方がないことなのです。

結婚式場の映像業者の問題点

そこで映像業者が自分達の作業を楽にし人件費を抑えるために考えた方式が、テンプレート方式です。テンプレート方式というのはその名のとおり、予め3~5パターンの映像を用意しておきお客さんにその中から選んでもらう方式です。この方式であれば、写真を差し替えるだけで作れる上に、作成した動画をお客さんに見てもらった後、また一から作り直しといったことを防げます。また、式場のプランナーからしても余計な説明をする必要がなく、ただDVDを見せて選んでもらうだけで良いので、この方式のほうが断然楽なのです。そういった理由で現在の結婚式の映像制作はほとんどがこのテンプレート方式をとっています。

では、これによって映像制作の価格は下がったかというと、そうではありません。現代の結婚式の仕組み上、映像業者は紹介してくれた結婚式場に中間マージンを納めています。その額は式場によってまちまちですが、多いところは映像制作の金額の約50%を式場に紹介料として納めています。こういってはなんですが、お客さんが映像制作のために支払っている金額の半分は、単なる紹介料なんです。お客さんの立場で考えれば、それは単なるぼったくり以外の何物でもありません。カンの良い方であれば自分で直接他の映像業者と交渉することを選ぶでしょう。しかし、最近の式場の多くはお客さん自身で作った映像以外の持ち込み禁止にしたり、プロジェクター使用料を別途徴収したりしています。理由は簡単で、単純に紹介料などの利益が入らないからです。これはお客様本位で考えればおかしなことです。

映像業者本位のテンプレート方式

こうなってくると、お金をあまりかけたくないカップルは、自分達で作るか知り合いに作ってもらうか、インターネットの業者にこっそり作ってもらうかの3拓になってしまいます。知り合いに映像編集が得意な方がいればラッキーでしょう。ただし、知り合いに頼んだものは、思ってたようなものが出来なかったり、クオリティが低くても文句を言えないということを理解しておくべきです。また自分で一から作るのは、相当の覚悟が必要です。事実、以前運営していた『いっしょにつくろ』のお客さんには、最初は自作を試みたが結局ダメだったから『いっしょにつくろ』を利用したという方が多くいらっしゃいました。一度やってみればわかると思いますが、何もない状態で自分で一から準備して制作することが、いかに大変なことか。

そうなると残りのインターネットの業者に依頼するというのはどうなのでしょうか?ネット上の業者は一言でいうと、紹介料が発生しない分安いだけの、テンプレート方式をとっている映像業者です。要するに、内容的には式場直営の業者とやってることはほとんど変わりません。ただ安いというだけです。インターネット上では直接顔を合わせて話ができない分、オリジナリティの高い映像制作は基本的に難しく、多くの業者がテンプレート方式を採用しています。

では、この多くの映像業者が採用しているテンプレート方式ですが、本当にこれで良いのでしょうか?多くのカップルは初めての結婚式で右も左もわからず、業者のすすめられるまま数少ない選択肢から選ぶことを余儀なくされます。あたかもそれがお客様のためのようなフリをしてますが、実際は先ほど説明したように業者のための仕組みだったりすることが多々存在します。テンプレート方式は正にそれで、映像業者のセンスと都合、利便性によって生まれたものです。どこかの式場の見知らぬカップルの結婚式で、写真だけが差し替えられた全く同じ映像が何度も何度も繰り返し上映されているわけです。これは本当に気味の悪いことです。

生い立ちムービーやプロフィールビデオの本質を大切にし、お客様本位であるために

本来、生い立ちムービーやプロフィールビデオと呼ばれるものは、新郎新婦の生まれてから今までの人生や人となり、性格、人間関係を結婚式や二次会に出席していただいた大切な方々に見ていただくことで、より深く二人を知ってもらう大切な演出です。だからこそ、映像のオリジナリティが重要になってくるのです。映像全体からにじみでる雰囲気、らしさ、想い、こだわり、そういったものはカップル毎に異なるはずなのです。しかし、そういったオリジナリティを追及しようとするカップルの多くは、業者から提示される見積もり額を見て断念し、仕方なくテンプレートから選ぶというのが現実なのです。

この現状を改善できないかと考えて生み出されたのが、この『クラフトムービー』です。テンプレート方式を一切採用せず、かつ簡単にオリジナリティを実現でき、低価格。現在の結婚式におけるビデオ制作の問題点をほぼ全て解決しています。そして、通常の動画編集ソフトと異なり、結婚ビデオに特化した機能と簡単な操作性、結婚式に合うように作られた膨大なデザイン素材や演出など、すべて結婚式を控えたお客様の視点で開発されています。このサービスを利用するメリットは既に前のバージョンである『いっしょにつくろ』で証明されており、利用していただいた、たくさんのカップルからのメッセージがそれらを物語っています。

そして、それらのたくさんのカップルの要望や意見を元に一から企画し作られた『クラフトムービー』がようやく完成したのです。できることが増えた分機能も増えたため、もし使用しててわからないことがあったり要望やご意見などありましたら、いつでもお気軽にお客様のページの一番下にある『サポート掲示板』に書き込んでください。お客様が快適に利用できるよう、できるだけ早くお返事させていただきます。そして、もし気に入った映像が完成し注文していただけるようなら、我々映像制作スタッフが責任をもってハイクオリティの映像をお客様にお届けすることをお約束します。