結婚式のプロフィールムービーを制作するにあたって、自作される方も、業者に委託される方も、必ずといってやらないといけない作業が、映像内で使用する写真の選定と取り込みです。実際のところ、プロフィールムービーの制作過程で、この作業に占める時間の割合が最も多かったりします。そのため、結婚式の準備で忙しい中で、この作業を無駄なく効率的に行うため、写真の選び方や枚数などいくつかのポイントに分けて詳しく解説したいと思います。
<目次>
- プロフィールムービーに使用する写真の選び方のポイント
- プロフィールムービーに使用する写真の枚数
- DVDに最適な写真のサイズやファイル形式や画質について
- 写真をスキャン(データ化)する方法
- 昔の写真が少ない場合の対処方法
- 写真の画質が悪い場合の対処方法
- プロフィールムービーに不適切な写真について
1.プロフィールムービーに使用する写真の選び方のポイント
プロフィールムービーに使用する写真は大きく分けて3種類あります。
生まれてから大人になるまでの生い立ち写真
まず一つ目が、生まれてから大人になるまでの、新郎新婦の生い立ち写真です。これらの写真の多くは既に印刷されたものが多いため、スキャナを使ったり、スマホなどのカメラで撮影したりしてパソコンやスマホ内に画像データとして取り込む必要があります。また、それらの写真は大抵お互いの実家にあることが多いため、実家から離れて暮らしている方は、実家に帰ってこれらの写真を収集してくる必要があります。
生い立ち紹介によく使用される写真
- 両親の結婚式の写真
- 生まれたばかりの赤ん坊のときの写真
- 母親に抱かれている写真
- 父親とお風呂に入ってる写真
- 祖父母の家に遊びに行ったときの写真
- 幼稚園や保育園の発表会での写真
- 小学校入学式の校門入口の写真
- 小学校の運動会で走っている写真
- 家族旅行の写真
- 中学校の部活動の集合写真
- 高校の部活動の写真
- 専門学校や大学の友人と一緒に写った写真
- 専門学校や大学の卒業式の写真
- 職場の同僚との飲み会での写真
- 友人と旅行や遊びに行ったときの写真
二人が付き合ってから現在までの思い出写真
二つ目は、新郎新婦が初めて出会ってから結婚に至るまでの、二人の思い出の写真です。これらの写真はお互いのスマホやパソコン、デジカメに画像データとして保存されていることが多いため、取り込む作業はほとんど発生しません。また、それらの画像データはそのまま映像に使用できるため、特に手を加える必要もありません。どの写真を選定するだけで良いので、生い立ち写真に比べると随分と簡単ですね。
二人の思い出によく使用される写真
- 付き合う前に飲み会などで一緒に写った写真
- 初めてのデートでの写真
- 旅行に行ったときの写真
- ライブやイベントに行ったときの写真
- 二人で食事をしているときの写真
- 新婦が作った料理を食べる新郎の写真
- プリクラ写真
- プロポーズをしたときの写真
- お互いの両親に挨拶に行ったときの写真
- 結納や両親との食事会での写真
- 結婚式の準備をしている写真
- 砂浜での写真
前撮りで撮影した写真
三つ目は、結婚式場で前撮りした写真です。前撮り写真に関しては、絶対必要というわけではありませんが、演出の幅を広げる上で、できればあったほうが良いです。使用するポイントとしては、主にプロフィールムービーのラストカットの締めに使うことが多いのですが、そのほかにもオープニングタイトルカットやメッセージカットの両脇に写真をトリミング(切り抜き)して張り付けるなどして、よりこだわりのある演出に使用することができます。
前撮り写真を使用するカットや演出
- 映像の最後で二人並んだ前撮り写真を画面いっぱいに表示
- 最初のタイトル画面の両脇に、新郎新婦それぞれ表示させて動かす
- 最初のタイトル画面の背景に表示
- 二人からのメッセージを表示する画面の背景や両脇に表示
2.プロフィールムービーに使用する写真の枚数
プロフィールムービーに使用する写真の枚数は、合計30~50枚の範囲で作る方が多いです。ただ、写真を100枚近く使用した長編プロフィールムービーを作る方や、15枚くらいで短くまとめたプロフィールムービーを作る方もいますので、何枚にするかは基本的に本人の自由です。ただ、上映できる時間が短いのに写真をたくさん詰め込み過ぎて時間がオーバーしてしまったり、映像の展開が早すぎてゲストの方々が内容を認識できないことがないよう、注意することが重要です。
写真枚数の内訳
- 新郎生い立ち写真:10~15枚
- 新婦生い立ち写真:10~15枚
- 二人の思い出写真:10~15枚
- 前撮り写真:1~5枚
写真枚数は、上映時間とも深く連動していますので、プロフィールムービーの時間の決め方も参考にして、自分達の結婚式に合った枚数にしてください。
3.DVDに最適な写真のサイズやファイル形式や画質について
ほとんどのプロフィールムービーは、最終的にDVDプレイヤーで上映します。そのため、プロフィールムービーに使用する写真を準備する際は、DVDビデオにすることを前提に、サイズやファイル形式、画質(画素数)を考える必要があります。
DVDビデオの画面仕様
- 画面縦横サイズ:横720×縦480ドット
- 画素数:約35万画素
- カラー:フルカラー
DVD化することを考慮した写真の適正サイズ
- 写真縦横サイズ:横720×縦480ドット以上
- 画素数:35万画素以上
- スキャナーで取り込む場合は、解像度300dpi以上
- スマホで撮影する場合は、特に気にする必要なし
- ファイルサイズ:200k以上
プロフィールムービーに最適な写真のファイル形式
- jpeg形式(デジカメやスマホで撮影した写真の形式)
- png形式(透明に対応していて高品質)
オススメしない写真のファイル形式
- gif形式(画質が粗く発色も悪い)
- raw形式(ファイルサイズが非常に大きい)
- bmp形式(ファイルサイズが非常に大きい)
4.写真をスキャン(データ化)する方法
アルバムなどの印刷された写真を一番綺麗に取り込む方法は、専用のスキャナーでスキャンする方法です。これが一番確実ですので、自宅にスキャナーやスキャナーと一体型になってるプリンターがある場合は、そちらでスキャンしてデータ化することをおすすめします。
もし、スキャナーを持っていない場合は、スマホで取り込むことも可能です。最近のスマートフォンに搭載されているカメラの性能は非常に高くなっているため、印刷された写真を直接撮影してデータ化することも可能です。ただ、スマホで撮影する場合は、スキャナーに比べて画質が悪くなりやすいため、撮影時には、以下の点に注意してください。
スマートフォンでスキャン(撮影)する際の注意点
- 写真を明るい場所に置く(白色の光源)
- 撮影者の影が落ちないように工夫する
- 写真が反らないように固定する
- 写真のほこりや汚れをよくふき取る
- カメラのフラッシュ機能をOFFにする
- 手ブレがおきないよう十分固定しながらシャッターを押す
- できればセルフタイマー撮影を利用して手ブレを無くす
- 撮影後必ずブレやピンボケがないかチェック
- 写真とスマホが平行になるようにして撮影する
プロフィールムービーの写真を取り込む(スキャン)方法でも、やり方や注意点を詳しく解説していますので、参考にしてみてください。
5.昔の写真が少ない場合の対処方法
プロフィールムービーを作る際、自分の生い立ち写真があまり無いという方が稀にいます。特に家庭の事情などで小さい頃の写真がほとんどないという方は、小さい頃の紹介が全くできないという問題にぶつかります。
そういった場合の対処方法として、写真は表示せずに文字(字幕)だけで生い立ちを語っていくという演出をおすすめします。生い立ち紹介の最初で予め、写真がなかったということを前置きしたうえで、小さい頃のことを順番に文字だけで語りすすめていくのです。
文字だけで生い立ちを紹介していく演出方法は、言葉の重みがより強くなるため、メッセージ性の強いプロフィールムービーになります。
6.写真の画質が悪い場合の対処方法
プロフィールムービーの使用する写真のサイズが解像度がいくら高くても、元々の画質が悪い古い写真などの場合はどうしても見栄えが悪くなってしまいます。最近のスマホは明るさや色味を調節する機能があるので、それで若干改善できるかもしれませんが、傷や汚れ、変色などは通常どうすることもできません。
そこでクラフトムービーでは、クラフトムービーでプロフィールムービーを制作される方に対して写真補正サービスを行っております。これまでに何万枚も写真補正を行ってきた写真補正のプロ(職人)が、劣化した画質の悪い写真でも、結婚式で上映しても可能な限り違和感のないようなレベルまで写真画質を改善します。
写真補正で行う主な内容
- 美肌処理
- 自然な肌色を再現
- 色調整
- 明るさ調整
- 汚れや傷の修正
- ノイズ低減
- 日付消去
写真補正のページで詳しく解説していますので、興味のある方は一度ご覧ください。
7.プロフィールムービーに不適切な写真について
プロフィールムービーは基本的に結婚式場で上映するため、それを観るゲストのことも考慮して写真を選定することが重要です。ゲストには友人だけでなく、小さなお子様から年配の方までいるため、結婚式に不適切な写真の使用はできるだけ控えたほうが無難です。友人には受けても、親戚や身内がドン引きということにならないように注意しましょう。
プロフィールムービーに不適切な写真
- 下半身が露出している写真(小学校まではOK)
- カップルでキスをしている写真
- ベット内で一緒に写っている写真
- 刺青(タトゥー)が見えている写真